アイルランド語手探り学習の旅

未知なるアイルランド語を自力で解読してみようというブログ

手探り学習6日目-基本の文型

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今回のまとめ

現在形と文型VSO

前回は主語の省略されている例文を分析したが、それでは文型はいまいち分からなかった。
やっぱり主語の省略されていない文がほしい。しかし、Google翻訳は頑なに主語を省略しようとするだろう。

やっぱり、辞書の中から例文を探すしかないか。

主語を、ということで、例によって"mé"のページで例文を探す。聖書の一部分やら本の内容やら、やたらと長い文章が多い。そして"mé"以外の指定がないので、時制も様々だ。なかなかいい感じの例文が見当たらない。

しかし流石は主格の一人称、次から次へと例文が出てくる。

和訳に目を通してながら下へ下へと降りていくと、ようやく簡単そうな文を発見した。

Úsáideann mé an ríomhaire.
私はそのコンピューターを使います。

短いし、ちょうどいい例文だ。さっそく解読していこう。

まず、分かる単語は"mé"と"an"だ。それぞれ「私」と「その」だ。"an"が訳されているのは少し戸惑うが、「とあるコンピューター」と区別しているというのなら、定冠詞が訳されていたとしても不思議ではない。

残りの二単語だが、まあなんとなく察しはつく。

"úsáideann"は「使う」の現在形だろう。形も"use"っぽいし。
ということで、"ríomhaire"は「コンピューター」だと思う。コンピューターは言語によってけっこうスペルが異なる。英語では"computer"だが、フランス語では"ordinateur"だ。なので、英語と似ていなくてもおかしくはないだろう。

辞書で調べてみると、"ríomhaire"は「コンピューター」だった。発音は......よくわからない。「リーブジュ」だか「リーブドゥ」だか、発話者によって最後がまちまちだ。
まあ、分からない発音は適当ににごしておけばいいのだ。

それから"úsáideann"も辞書で調べてみる。

日本語で「使う」と調べると、"úsáid"が出てきた。これが原形だろう。
現在形は......。

......ん?

な、なんだと......?

"úsáid"の一人称単数の現在形が"úsáideann"ではない。
なぜ、"úsáidim"なのだ......?

他の時制も一通り確認したが、一人称単数形には"úsáideann"の活用は見当たらなかった。その活用があったのは二人称、三人称の現在形だった。どういうことだ?

頭をフル回転させながら、この齟齬の可能性を思いつく限り考える。

......まてよ、じゃあ逆にGoogle翻訳で日本語からアイルランド語にしてみたらどうなるんだ?

やってみよう。
「私はそのコンピューターを使います」

......。

"Úsáidim an ríomhaire sin."

"úsáidim"だった。

やはり"úsáid"の一人称単数の現在形は"úsáidim"なのか。
ただの辞書の表記ミスか、それとも私の知らない文法があるのかは分からない。とにかく、"úsáid"の一人称現在形は"úsáidim"なのだ。

それが判明したのはいいが、それを調べるためにGoogle翻訳を使ったせいで、例文に余計な単語が付加されてしまった。

"sin"とはなんだ。

罪か。罪なのか。なぜ罪なんだ。

手っ取り早く辞書で調べてみる。
意味は「それ、あれ、それら、あれら」。

簡単な例文を目でさらってみたところ、どうやら「それ」と強調したい時につけるようだ。日本語からの翻訳では、「そのコンピューター」の「その」が強調されてしまった、ということだろう。

発音は「シン」だった。
やはり罪か。

ちなみに"úsáid"の発音は「ウソージュ」っぽい。それか「ソ」と「サ」の中間音か。
"úsáidim"はなんとも微妙だが、「ウソージュ」のような、そうでないような......。とりあえず最後の方をにごして着地すればいいか。

話が右に左に逸れていったが、結局のところコンピューターの例文の文型はどうなるのだろう。
最初の例文の活用を"úsáidim"にすればいいか。よし、
「私はそのコンピューターを使います」
を、辞書の例文とGoogle翻訳のを合わせて自力で書いてみよう。 

Úsáidim mé an ríomhaire.

合っているのかは分からないが、とりあえず文が出来上がった。この文で、"úsáidim"はV(述語)、"mé"はS(主語)、"an ríomhaire"はO(目的語)だから、文型はこうなるはずだ。

Úsáidim mé an ríomhaire.
=V   =S  =O 

文型VSOとは......。やはり未知だ。

だが、これで簡単な文なら辞書を使って書けるようになった。
非常に大きな一歩だ。

今回のことで、文型を知ることは言語を話すうえで非常に重要だということが分かった。確かに、日本語でも、「使う、私、コンピューター」より「私、コンピューター、使う」の方が格段に伝わりやすい。

日本の教育でも、堅苦しく記号で説明しないで、そうやって説明すればいいのに。

◆今日のフレーズ◆ Tú 君
Sé 彼、それ

文法、訳、発音など、間違いを見つけたらぜひご指摘いただきたい。
また初歩中の初歩のような情報でも、先達からの情報は非常に有益なので、どんなことでもお気軽にコメントをどうぞ。
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