手探り学習5日目ー主語の省略と現在形
主語の省略
......気づいてしまった。
いちいち辞書を巡って例文を探すより、例文を得るならもっと便利なものがあるじゃないか。
偉大なるGoogleの力を借りれば、自分で例文を作ることができる。
もちろん、複雑な文は無理だ。(Google先生によれば、「人間万事塞翁が馬」という格言の意味は「人類全員馬」という意味らしい)。しかし、簡単な文ならけっこう正しく組み立ててくれる。
そうだ、Googleに知りたい文を翻訳してもらおう。
という訳で、Google翻訳を日本語⇔アイルランド語にして翻訳してもらう。
初めは何がいいか......。
そういえば、前回現在進行形を解き明かしたことでけっこう進んだ気になっていたが、まだ現在形の文型すら知らない。
よし、最も単純な現在形からいこう。
さっそく、Google翻訳に「私は歌う」と入力してみる。
でた答えは......
Canaim.
......ん?
"mé"がないじゃないか!
どういうことだ!
と、私は慌てない。
なぜなら、スペイン語がそうだからだ。
確か、TVの言語旅番組で見ていたこともあるが、イタリア語もそうだったと思う。
主語で活用が変わるここら辺の言語は、動詞の活用で主語が分かるので、特に強調もしない主語はほとんどの場合省略されてしまうのだ。もちろん、省略してはならない主語もある。
イタリアやスペインに陸続きのフランス語はなぜかそうではないが、海を隔てたアイルランド語がそうだとは。やはり言語の不思議は尽きない。
さらっと納得したが、重要なことだ。
アイルランド語では主語が省略されることがある。
気が付かなければずっと主語を探し続けることになる。
現在形"-aim"
さて、現在形の探索といこう。
しかし、流石に"Canaim."だけでは文型も何もない。
もうちょっとだけ何かを足した方がいいか。
んん......前回やったテレビの例文を現在形にしてみよう。
もう一度Google翻訳にお願いする。
すると、こう出てきた。
Féachaim ar an teilifís.
私はテレビを見る。
おお、単語の意味が分かる。なんか嬉しい。
前回やった単語ばかりで辞書を引かなくても分かる。これが成長というものか。
主語が省略されているということで、"mé"はなくていい。
「見る」の原形は"Féach"だったので、"Féachaim"はその現在活用なのだろう。
"ar"は前置詞、"an"は定冠詞、そして"teilifís"は「テレビ」だ。
主語がないので、省略されていない場合の主語がどこに入るのか分からないが、動詞の後に目的語が来るのは確かなようだ。目的語といっても、前置詞つきだが。
ところで、"Féachaim"を見て気がつくことがある。最初に翻訳してもらった文を思い出してみると、"Canaim."だった。
"féachaim"
"canaim"
どうだろう。
語尾がそっくりだと思わないか。
動詞の活用というのは、たいてい語尾が担う。そのため、これが現在形の活用なのではないかという仮説が立てられる。
辞書で"canaim"の原形を調べてみる。
「歌う」で、"can"と出てきた。
うーん......どちらかというと何かが可能になりそうな単語だ。
残念ながら"can"の発音は出てこなかったが、"canaim"は「カンニム」と聞こえる。
うーん......。
ついでに"Féachaim"は「フェーフィン」と聞こえる。ただ、発音している人によって聞こえ方はまちまちだ。
しかし、どうやら現在形は原形に「イン(イム)」をつければいいらしい。
いや、だが、活用にもなんちゃら型、なんちゃら型といくつもあるから、こういう活用をする動詞もある、ということなのだろう。
まあ、一つでも現在形が解明されたのでよしとする。
結論。アイルランド語の一人称現在形の一つは、
原形+aim
だ。
もう少し書きたい気もするが、長くなりそうなので次回に回すことにしよう。
今回は現在形の一端を解明したので、十分な成果だ。
文法、訳、発音など、間違いを見つけたらぜひご指摘いただきたい。
また初歩中の初歩のような情報でも、先達からの情報は非常に有益なので、どんなことでもお気軽にコメントをどうぞ。
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